K18とK14とK10の違いとは?結婚指輪に相応しいのはどれ?
公開日:2023/01/01 最終更新日:2023/04/18
宝飾品の中で人気があるものの一つに金製品があります。金は化学的に安定しているため年数を経ても変化しにくく、美しい金属だからです。金を比較するときの基準の一つがK(カラット)です。Kの後に記される数字によって含有量が示されます。今回はK18、K14、L10の違いや色の違い、結婚指輪として用いるべきものについてまとめます。
金の希少性
金は極めて貴重な金属です。古代から金は宝飾品や資産として重視されてきました。重視された理由は希少な金属だからです。有史以来、人類が発掘してきた金の総量は約19万トンです。オリンピックで使用される国際基準プールでわずか4杯分にしかなりません。
現在採掘されている金の量は年間3,000トンです。将来的には枯渇することが見込まれているため、価値が上がると予想する人もいます。そのため、国の富の基準とされ、しばしば投機の対象ともなってきました。
宝飾品として使いやすい金
用途の半分は宝飾用です。なぜ、宝飾品として人気があるのでしょうか。主な理由は以下の3点です。
・加工しやすい
・資産価値がある
・美しい
金は加工がしやすい金属です。加工しやすいのはやわらかい金属だからです。圧迫すると伸びる「展性」や引っ張ることで伸びる「延性」があり、思った通りの加工がしやすいのです。しかし、後ほど詳しく述べますが、そのままでは耐久性に欠けるためほかの金属を混ぜて合金として使用します。
また、高い資産価値があり、いざというときに持って移動することもできるので非常時の資産として人気があります。近年、価格は上昇傾向ですので資産としての魅力もあります。
そして、宝飾品として欠かせないのが見た目の美しさです。ツタンカーメン王の黄金のマスクに見られるように、独特の輝きで人々を魅了しました。戦国時代に日本は黄金の国として知られ、19世紀にはカリフォルニアやオーストラリアでゴールドラッシュが発生しましたが、これらは人々にとっていかに金が魅力的だったかを示しています。
K18とK14とK10の違い
さきほど、宝飾用の金は、ほかの金属を混ぜて合金として使用することが多いと述べました。そのため、含有量を示す独特の区分がされています。
K24(24金)は純度100%の金、純金をあらわします。K18(18金)は金の含有量が75%で残りが銀や銅などのものです。
K14(14金)になると金の含有量は58%になり、K10(10金)になると42%と金の含有量が半分を切ります。ちなみに、Kが1減るごとに4.17%減少します。
18金は純金よりもKが6少ないため、6×4.17%=25.02%含有量が少なくなります。したがって、100ー25.02=74.98%(およそ75%)の金の含有量となります。宝飾品としてよく用いられるのが18Kです。純度の高さと加工のしやすさのバランスがよいため、宝飾品として多用されてきました。
K14はK18に比べ購入しやすい金です。後ほど述べますが、金独特の色が薄くなってしまうため、金の輝きが欲しい人は躊躇するかもしれません。
K10は値ごろ感があり比較的手軽に入手できますが、ほかの金属の含有量が半分以上であるため、サビたり変色したりすることがあります。金属アレルギーをおこすこともあるので、そういった人は含有率が高いK18の宝飾品を選ぶとよいでしょう。
ゴールドの色の違い
金は混ぜる鉱物や金の含有量によって色が変わります。
イエローゴールドは純金に銀や銅を混ぜることで生み出されます。金の色が比較的はっきり出るため、華やかです。金の含有率が高いほど、金本来の色に近づきます。金の割合が減ると色合いがやわらかく優しい感じになります。
ピンクゴールドも純金に銀や銅を混ぜたものですが、銅の割合が高いです。銅の持つ赤みが反映されているため、ピンク色に見えます。金の割合が低くなるとピンク色が増します。
ホワイトゴールドは純金に銀とパラジウムを混ぜて生み出されます。ホワイトゴールドはプラチナのような銀白色ですが、銀やパラジウムの白の影響を受けているためです。より美しくするため、表面をロジウムという金属でメッキします。
結婚指輪に相応しいのは?
結婚指輪として人気があるのはプラチナです。理由は耐久性が高いからです。同じ観点で金の指輪を考えると、もっとも耐久性が高いのはイエローゴールドです。銅が多く含まれるピンクゴールドは温泉成分で変色しやすく、ホワイトゴールドはロジウムコーティングがはげる可能性があるからです。
また、同じイエローゴールドであれば金の含有率が高いものほど、耐久性や色落ち、化学変化しにくいのでK18が向いています。
まとめ
今回は金の希少性や金が宝飾品として使われる理由、K18・K14・K10の違い、ゴールドの色の違い、結婚指輪としてふさわしいのはどれかといったことをまとめました。結婚指輪は二人の愛の永続を願うものであり、変化しにくい金を使うことでよい関係が長続きするようにとの願いがこめられます。とくに、金の輝きが美しく、金属アレルギーを起こしにくく長持ちするK18のイエローゴールドは結婚指輪としてもっともふさわしいものではないでしょうか。